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山口むかし話 その9
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いつまでたってもとってくれそうにありませんので、鶴はまたたのみました。すると、からすは腹をたてて
「そんなら、お前さんがのぼってすきなものをもぎんされ」
といったかと思うと、かたい柿の実を鶴にむかって投げつけました。

これを、じっとみていたお百姓さんは、ぬけぬけと柿をたべているからすを追いはらい、よくうれた柿を鶴にとってやりました。

鶴の親子はよろこんですっかりたべると
グルーガルー、グルーガルー
とお礼をいいながら飛んでゆきました。

それからしばらくたった、ある寒い日のこと、このお百姓さんの家に大そうどうがおこりました。
お百姓さんの子供が干柿をたべていて、柿の種をのどにつめてしまったのです。

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