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山口むかし話 その12
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大尽は、太鼓を転がしながら
「ところで、うそうそべいのしかめ顔はどうしたのじゃ」と、いいました。

すると、どうしたはずみか、太鼓の紙が破れ、中にいたくまん蜂が、みんな飛び出てしまい、大尽に群がって、顔をさしてしまいました。

大尽はくまん蜂をふりはらいながら
「うそじゃ、うそじゃ」と、しかめ顔で逃げ回りました。

これをみた召使いはすかさず
「へい、それが、うそうそべいのしかめ顔でござります」と、いったそうです。

(吉敷郡)

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