そこで、動物たちは 「自分が一番先に行ってやろう」と、正月元日の朝がくるのを待っていました。
さて、元日になると、暗いうちから目が覚める牛は、歩くはやさも、のそりのそりと遅いので、夜の明けないうちから支度をしてでかけました。 そのようすを天井裏から見ていたねずみは、ぽんと牛のせなかにとびのりました。
牛はそれを知らずに、神さまの御殿(ごてん)までやってきました。あたりを見まわしましたが、他の動物たちはまだ来てません。 「わしが一番さきに到着じゃ」と、牛はおおよろこびで、門が開くのを待ちました。
ところが、神さまの御殿の門が開いたとたん、牛のせなかからねずみが飛びでて、ねずみが一番に、牛は二番になってしまいました。
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