鬼どもは、金棒をとりあげられては仕事になりませんので、しょうがなく承知しました。このことを聞いて親たちはようやく安心し、 ところが、里にひとりのなまけ者の親があって、ていねいにいらずにまいてしまいました。 すると、さっそく、鬼どもがその親の家にやってきて、 |
「なぜじゃえ、豆は、いっちょるはずじゃ。芽は出やせん」とその親がいいましたが、鬼は豆を出して、その大きな歯でかんでみて、 その親がかんでみますと、なるほど鬼がいうように、 「どうじゃ、それじゃ芽が出る、花も咲くぞ。さぁ、子供を出せ、子供を出せ」と鬼どもがせまってくるので、その親は |