この泣く声を聞きつけられて、神さまがおいでになり、 「これこれ鬼どもや、あわててはならん。それは、節分の豆ではないぞ。わしにも、これこのとおり、 まだこの親は、そなえておらん。わしにそなえもせん豆は、節分の豆ではない。この親は、ずぼらな親じゃ。 もうしばらくしてまく豆が、ほんとうの節分の豆だから、あわてずに、その豆をみるがよい。もし、なかに芽のはえるのがあれば、そのときにはおまえたちのすきなようにするがよい。 あわてるまいぞ、あわてるまいぞ」といって、その親の子供を助けられました。
それからこっち、節分の豆は、 「これこのとおりにいりました。」とまず神さまにおそなえし、そのあとで 「福は内、鬼は外」といって、豆をまくようになった、ということです。
節分に豆をまくいわれ(大津・豊浦郡)
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