テントクドンテンさまは、目が覚めても夢だと思えず、また、親を思う子のこころをあわれと思い、さっそく雷のおつちをよんで、夢の話をかたって聞かせました。
すると、おつちは、「実はわたくしも息子の夢を見ました。息子が申しますには、お父さんも水くみがえらかろう。わたくしから和尚さまにお願いしてあげるから、天にかえしてもらうとよい。それには水のくみ手がいろうから、お父さんが天にもどってくるとき、お寺の裏庭の岩に爪をかけてのぼりなさい。その爪あとから年中清水がわきだすように、仏様にとりはからってもらいましょう。というのでございます」と申しました。
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