すると和尚さんは「そいじゃぁ、ぼつぼつ弱ったあげくに、すぅっと死ねるような薬をあげようかの。七日間、ごはんに薬をまぜてたべさせるのじゃ。その間は姑がどんなに無理を言うても、はいはい、ちゅうて言うとおりにするんじゃぞえ」と、言って薬を嫁に渡しました。
嫁は寺から帰ると、三度のごはんのなかに薬をまぜて姑に食べさせました。そして何を言われても、はいはい、で通しました。
そのうち七日が過ぎましたが、なかなか姑は弱りそうにもありません。それどころか、おかしいほどに優しくなってきました。そこで嫁は「死ぬまえにゃ仏のようになるちゅう話じゃが、それになるのに違いない」と思って、また和尚さんにそのことを話しました。
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