すると和尚さんが 「まぁまぁ。わかってよかった。おまえが姑のいうことを聞かんけぇ、姑がぐちるのじゃ。おまえが、はいはい、といやぁ姑もかわいがってくれなさる。人にしてもらうよりはさきに人にしてあげなくてはいけん」 と言って聞かせると 「和尚さま、ようわかりました。これからは姑さんと仲ようしますけえ死なんようになる薬をはようつかぁさりませえ」と嫁はおんおん泣き出しました。
和尚さんはそのようすを見て 「泣かいでもええ。あの薬は葛粉じゃけん滋養(じよう)になりこそすれ、死にやぁせん。今からは仲よう暮らしんさいや」 と言った、ということです。
(阿武郡)
ページのトップに戻る