山口銀行

ウィンドウを閉じる

 
山口むかし話 その3
むかし話トップへ 前へ ページ1 ページ2 ページ3 ページ4 次へ

すると、こんどは、
「あの千石船いっぱいのわらじを買ってつかぁさい」と、せがみました。
「買うちゃらんこともないが、どうするんな」と、わけをたずねても寝太郎はせがむばかりです。
庄屋さんはわけの分からないままわらじを集めさせると
「わらじを千石船につんで、水夫をやとうてつかぁさい」と、せがみました。
水夫が集まると、寝太郎はよろこんで船にのりこみ、厚狭の入江を船出しました。

船は玄海の荒海から日本海へと進んでゆきました。
こうして二十日ばかりたったある日のこと、船はゆくてに大きな島影をみつけました。
それは名高い佐渡ヶ島だったのです。

港に船をつけると、さっそく寝太郎は人々を呼び集めて、島の人がはきふるした古いわらじを、積み荷の新しいわらじと取り替えはじめました。

前へ ページ1 ページ2 ページ3 ページ4 次へ

ページのトップに戻る

Copyright(C) 2004- THE YAMAGUCHI BANK, Ltd. All Rights Reserved.