千石船が古いわらじでいっぱいになると、 「さあ、用事は済んだ」と寝太郎は張り切って島を出ました。
家に帰るとすぐ、寝太郎は 「お父さん、できるだけ大きな桶(おけ)をつくってつかぁさい」と、せがみました。 庄屋さんは寝太郎が帰ってきてくれたうれしさに、さっそく大きな桶をつくらせました。
寝太郎は桶に水をいっぱいはらせ、古いわらじを中にどんどん入れました。 これを見て、さすがの庄屋さんもたまげてしまいました。
しかし、寝太郎は何日も水夫たちと、わらじの土をきれいに洗い落とす作業を続けました。
そして、桶(おけ)の水をくみすてるとたくさんの土が見えてきました。その土をよく見ると、きらきらと光るものがあるではありませんか。
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