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山口むかし話 その3
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千石船が古いわらじでいっぱいになると、
「さあ、用事は済んだ」と寝太郎は張り切って島を出ました。

家に帰るとすぐ、寝太郎は
「お父さん、できるだけ大きな桶(おけ)をつくってつかぁさい」と、せがみました。
庄屋さんは寝太郎が帰ってきてくれたうれしさに、さっそく大きな桶をつくらせました。

寝太郎は桶に水をいっぱいはらせ、古いわらじを中にどんどん入れました。
これを見て、さすがの庄屋さんもたまげてしまいました。

しかし、寝太郎は何日も水夫たちと、わらじの土をきれいに洗い落とす作業を続けました。

そして、桶(おけ)の水をくみすてるとたくさんの土が見えてきました。
その土をよく見ると、きらきらと光るものがあるではありませんか。

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