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山口むかし話 その4
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これを聞いたかっぱは喜んで言いました。
「わしが引いちゃるで、お前さんの娘を嫁にくれるかの」
おじいさんは、こんな小さなかっぱにできるはずもないと、つい約束をしてしまいました。

あくる日、おじいさんは田んぼに行ってびっくりしました。田んぼいっぱいに水がはってあるではありませんか。

おじいさんは、水の引き主を神さまと思いこみ、かっぱの言ったことなどすっかり忘れて、娘と大喜びしました。

そのとき、ぴょこんとかっぱがあらわれて言いました。
「おじいさん、わしのいうたこと忘れてはいまいな。この水はわしが引いたんじゃぜ」
おじいさんは言いました。
「お前の力でできるもんかいの。こりゃあ、神さまがお引きくださったんじゃ」
かっぱは腹をたてて、田んぼの水を一滴もなくしてしまいました。

かわききった田んぼをみて驚いているおじいさんに、かっぱが言いました。
「どうじゃ、これでもまだ、お前はこのわしを信ぜりゃせんかい」

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