山口銀行

ウィンドウを閉じる

 
山口むかし話 その9
むかし話トップへ 前へ ページ1 ページ2 ページ3 ページ4 次へ

そこへ一羽のからすが飛んできて、うれた柿をおいしそうにたべはじめました。

これをみて親鶴は柿の木の下へ降りて行き
「からすさん、わたしたちにも一つうれた柿をもいでおくれでないかね」
と、たのみました。からすは
「もいでやってもええがの、お前さんはきりょうよしじゃ、よううれた柿じゃ着物がよごれるじゃろうから、まぁこれがよかろうて」
といって、まだかたい柿の実を鶴になげました。

「からすさん、子供がほしがりますので、もっとよくうれたのをおねがいします」とまた、ていねいにたのみました。
「それなりゃ、ちょっとまっちょけいや」
といったきり、からすは鶴にとってやろうともせず、自分だけよくうれた柿をたべ、種やへたを下へバラバラなげすてました。

前へ ページ1 ページ2 ページ3 ページ4 次へ

ページのトップに戻る

Copyright(C) 2004- THE YAMAGUCHI BANK, Ltd. All Rights Reserved.