いつまでたってもとってくれそうにありませんので、鶴はまたたのみました。すると、からすは腹をたてて「そんなら、お前さんがのぼってすきなものをもぎんされ」 といったかと思うと、かたい柿の実を鶴にむかって投げつけました。
これを、じっとみていたお百姓さんは、ぬけぬけと柿をたべているからすを追いはらい、よくうれた柿を鶴にとってやりました。
鶴の親子はよろこんですっかりたべるとグルーガルー、グルーガルーとお礼をいいながら飛んでゆきました。
それからしばらくたった、ある寒い日のこと、このお百姓さんの家に大そうどうがおこりました。お百姓さんの子供が干柿をたべていて、柿の種をのどにつめてしまったのです。
ページのトップに戻る