むかし、むかし、周防国(すおうのくに)の貧しい男が、京の清水(きよみず)の観音様に金持ちになるよう願をかけました。
すると、夢の中に観音様があわられ「寺からのかえり道、最初に手をふれたものを大切にもってかえるがよいぞ」と、告げられました。
そのかえり道、男は、どうしたはずみか転んでしまい、一本のわらしべを手にしました。「これが観音様からのさずかりもんか」と、男は、わらしべ一本をみやげに周防国にかえることにしました。
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