むかし、むかし、うららかな春の日のことです。太吉という若者が、一生懸命に畑を耕しておりました。
そろそろ昼飯にしようと、木にかけておいた弁当をとりに行くと、どうしたわけか弁当が見当たりません。
次の日も、またその次の日も弁当がなくなるので、不思議に思った太吉が、狸寝入りをしながら草むらから様子をうかがってみると、ひょっこりあらわれた一匹の狐が、器用に弁当をとって行きました。
ページのトップに戻る