やがて、近くの島で昼飯をすますと、仲間の一人が白蛇をみつけました。
今までにみたこともない蛇なので、めずらしいやら、気味が悪いやら、仲間は手に木切れをもって、いたずらをはじめました。 右に行けば左へ、左にいけば右へはねつけられ、白蛇はとうとう傷ついたからだをまるめて、じっと動かなくなりました。
その様子をみた平太はかわいそうになって 「おい、みんな、もうよさんかい。この白蛇は、この島の主かも知れんぞな」 そういって、平太はおそれもなく白蛇をつかむと、草のしげみの中に逃がしてやりました。
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