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Vol.38 色づく山と清流に抱かれた町へ
ワサビの棚田は美しくも壮観な眺め
常藤家が代々100年は守ってきたというワサビ田。
清流は鮎をはじめとした特産品を町にもたらしました。地下水を汲み上げた『にしきのおいしい水』も発売。観光客に人気の商品になっています。しかし、その代表格は何といってもワサビでしょう。
錦町の人里離れた山奥には、自然の沢を利用したワサビ田が点在しています。寂地峡の近くの山中にもワサビ田がありました。岩の間から流れ出す湧水を頂点に、急斜面に沿ったワサビの棚田は、壮観の一言。
持ち主の常藤毅さんによると、湧水の水温は四季を通じて約10度。なるほど、湧き出たばかりの水は冷たく、口に含むと気持ちがシャキッとする鮮烈な味わいです。しかし、苗の植え付けや収穫を行う1月は、「気温が零下の日も、水はぬくく(温かく)感じます」と常藤さんは笑います。そんな湧水に育まれたワサビはツンと鼻に抜ける豊かな辛みがあり、「おろしたてを醤油で溶いて、熱いご飯や冷奴にかけたら、そりゃもうおいしい」の折り紙付きです。
しかし、急傾斜での作業が大変で、高齢化にともないワサビ農家が減っているとか。美しい水と環境の象徴である沢ワサビ。錦町の財産として継がれることを願わずにはいられません。
『にしきのおいしい水』は、170円(2リットル)